1.定義

地域安全マップ(危険箇所マップ)とは、犯罪が起こりやすい危険な場所や安全な場所を示した地図である。危険な場所とは、だれもが「入りやすく」、だれからも「見えにくい」場所である。また、落書きがある、ゴミが散乱しているなど、人の管理が行き届いていない場所も心理的に「入りやすく、見えにくい」場所にあたる。このマップづくりは、「人」や「事件」に注目するものではない。あくまでも「場所」に注目することが大切である。( http://www.kids-bouhan.jp/pdf/textbook/vol1-7.pdf より引用)

2.危険個所の評価基準

①死角であること

死角の定義は見る人によって様々で、抽象的なものである。そこで、本活動では、「普段見るところから見て、2~3人の大人が身動きを取っても、隠れることができる場所」と定義した。

②落書き・ゴミ

割れ窓理論(broken windows theory)に基づいた基準。「割れ窓、落書き、不法投棄ゴミ、放置自転車、汚いトイレ、廃屋・廃車など」が放置されていると、「一方では人々が罪悪感を抱きにくくなり、他方では不安の増大から街頭での人々の活動が衰える。そうなると「小さな犯罪」がはびこるようにな」り、結果として大きな犯罪が生まれることになる。つまり、住民の犯罪に対する無関心・無責任や適切な犯罪予防行政が行われていない社会では、犯罪が発生しやすいということである。この一連の理論を割れ窓理論(broken windows theory)と言う[1]

[1] 警察政策学会編「社会安全政策論」収録 小宮信夫「犯罪予防の理論」、立花書房、平成30年4月1日、55頁。

③入りやすさ

侵入しやすく、逃げやすい場所は犯罪が発生しやすい。

④防犯カメラや街灯の有無とその数

3.フィールドワーク

①プレフィールドワーク(試運転・試行調査)

評価基準が機能し得るのかを確認すると共に、実際にどのような場所が危ないのか知る目的で、警視庁南大沢署防犯係の方々や四方先生と共に校内で、試行調査を行った。

②フィールドワーク

試行調査を基に、ゼミ生協力の下、フィールドワークを実施。フィールドワークの際には、予め、評価基準が掲載されたチェックリストシートを作成・配布し、そこに記入をしてもらった。フィールドワーク終了後に、配布していたチェックリストシートを回収・集計し、まとめたものが、本ホームページである。

4.チェックリストシート

フィールドワークで使用したチェックリストシートは、以下のリンクからダウンロード可。

https://shikataseminar.r.chuo-u.ac.jp/wp-content/uploads/2020/12/危険個所マップワークシート.pdf

危険個所マップワークシート